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その瞬間、
ルイスは目を疑った。
その箱の中にあったのは、他ならぬ自分の母親の姿だったのだ。
(一体どうなってるんだ!? 母さんはさっきまでちゃんと生きていた!
何が起きたんだ!? ボクは一体何をしていたんだ!?)
「君のお母さんに間違いないかね?」
「・・・・はい」
「ふむそれでは・・」
「一体・・ 一体誰がやったんですか?! どうして母さんが殺されなきゃならいんですか?!」
しばらく沈黙が続いたが、長老が口を開いた。
「君は本当に何も覚えていないのだね。 ではまず覚えているところまで話してくれないか」
「・・・・・・・はい。」
ルイスはもう、わけがわからなかった。どこからどこまでが現実だったのか、それとも今も含めすべて夢か幻なのか・・・・・。
確認するように長老に視線を移すと、長老は、じっとルイスを見据えていた。
ルイスは重い口を開いた。
「・・・・今日は母の誕生日だったので、ボクは自分が作ったプレゼントを渡そうと、帰ってきた母のいる一階へ降りて行きました。
その時、ちょうど届いていたボクのテスト結果のことで母のいつもの説教がはじまり、 ボクはいつも通り我慢して聞いていました。
すると突然、激しい頭痛がして・・・・・
・・・・その後は・・・・・・・、その後は覚えていません。」
長老は黙って聞いていたが、やがて口を開いた。
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