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「一体何が起こった!?」
「星面乖離だ…」
「被害者は…」
「生存者の救出を最優先に!」
少年は崖の縁に立ち尽くしていた。そこはもとから崖だったわけではなかった。少年は今まで家族と買い物をしていただけだった。
「…父さん…母さん…?……」
少年の手は彼の両親の血で紅く染まっていた。その時少年は理解した、自分の両親はもういないのだと…
「……っ!!うわぁぁぁっ!」
ただ少年の前には乾いた土の匂いと、何もない空間、そして天にも届くかのような十字架がそびえ立つだけであった。
ある少年がいた。彼はその地球を眺めていた。彼の前には扉があり、それを介して眺めていた。
「はぁ…はぁ…」
彼は荒い呼吸をしながら、その長い髪をかきあげた。
彼は左頬に傷痕を携え、そして右眼には異様な紋章が輝いていた。
「…次に力を使えるのは6年後か…」
側にいた黒髪の少年が言った。
「はぁ…はぁ…構わない。それよりディーズ・レイの方はどうだ?」
「問題ない。すぐにでも出撃可能だ。」
「そうか……。何にしても、後必要なのは二億の人柱……そして次は…
奴も。」
少年の眼からは紋章は消え、代わりに憎しみの意が篭っていた…
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