3人が本棚に入れています
本棚に追加
残されたムゲンは、人魚の遠ざかり背中を 暫く見やった。
そしてーー…
「…代金は…貴方の“声”を頂きます。毎度有難う御座います…。」
誰に告げるでもなく、ムゲンは言うと、闇に消えたーー…
何も知らない人魚は、愛する人の元へと辿り着く前に、門番により、牢獄行きになったーー……。
歌う事はおろか、声を出す事さえできぬまま、一生を終えたーー……。
ムゲンの消息は…誰も判らなかった…。
……end。
最初のコメントを投稿しよう!