背伸び

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オカンの部屋へ向かう。 はぁ~… あっち方面の話やったらめんどくさくていややなぁ。 いややなぁ。 いややなぁ… ほんまいやや… トントン。 軽くふすまを叩く。 「失礼します。オカン。僕や。」 「…なんや…新手の詐欺か?」 「ちゃいます!!」 「じゃあ、名前名乗れや。」 「神童です!!」 「…そら、そうやろなぁ…入り。」 ふすまを引く。 そこには栗毛色のロングヘアーに、少しだけ着崩して浴衣を着て、タバコをふかしている女性の姿。 「分かってはるなら、わざわざ名前聞かんといてくれます?」 「…ほな、僕、僕。僕ですよ。言うて他の組のカス共だったらどうするの?」 「いませんよ。」 「…いるやろ。最近流行っとるし。僕、僕詐欺。」 「オカン…それは俺、俺詐欺や。」 「…どっかで聞き間違いたんやろなぁ」 「どこをどうやったら間違えるん!?間違えようがないやん!?」 「…しー、はー、はー?」 「それは、女や。男はheやし!!…って、どないでもえぇやん!!」 「…ナイスツッコミ。」 「はぁ~…で?用ってなんなん?」 「…なぁが…撫子が帰って来る言うてたよ。」
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