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年は…7歳か8歳位だろうか。
声変わりがまだ始まっていない声。
ボーダーの…囚人服。
髪の毛は少しクセが付いているようで、所々はねている。
一番印象深いのは、大きな瞳。
スカイブルーで海のように深い瞳。その目を見つめると……吸い込まれそうになる。
その男の子は、ニコッと人懐っこい笑みを浮かべて、口を開いた。
「長い間、君を待っていたよ。」
「えっ? …私を?」
こくりと男の子は頷くと、カウンターから出、空間を切った。
……パタッ……
「この先へ進むなら…そこに署名を。」
カウンターには、今まで存在していなかった“書類”のようなものが開いていた。
「一応契約だからね。怖がらなくて良いよ。」
その書類を手に取ると、1つだけ英語で書かれている文があった。
「我…みず…から選びと…りし、いかなる…けつ…まつもうけいれ…ん?」
『我、自ら選び取りし、いかなる結末も受け入れん』
「どういう事?」
男の子に聞き返したが、聞き返した内容に微笑んだだけで、詳しい内容は答えなかった。
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