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ドアを開け、
「ただいま」
と、言ってみたのだが、返事はなかった。
「ん?」
玄関をよく見ると、パンプスと、女の子物の靴が置いてあるじゃないですか。
ん……誰?
「正秀か?入ってきなさい」
奥から父さんの声が聞こえてきたんで、中に入る事に。
靴が気になったまま、中に入った俺でした。
「こんにちは。正秀君だよね。」
話し掛けてきたのは、父さんと同い年位の綺麗な女性でした。
「こんにちは」
俺が、その人に挨拶をすると、
「ほら、陽子、あなたも挨拶なさい」
その人が隣にいる女の子に向かって、そう言いました。
「こんにちは……」
その子は、恥ずかしそうに小さな声でそう言ったのだった。
その子は、肩まで伸びた黒い髪が綺麗な可愛い女の子。
これが、妹になる陽子との初めての出会いだったんです。
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