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陽子ちゃんて二人で、スーパーの店内を見て歩きながら、食材をカゴに入れていく。
野菜、鶏肉、ソーセージ……
次々と入り、重くなっていく買い物カゴ。
レジで会計を済ませ、店を出て、家へと向かう。
とりあえず、陽子ちゃんは、から揚げが好きらしい事が、この買い物で分かった。
特に会話もなく歩く俺と陽子ちゃん。
沈黙を破る様に、
「ねぇ、私達が兄妹になるって言われても、全然実感湧かないよね」
風でなびく綺麗な黒髪を右手で押さえて、陽子ちゃんはそう言った。
その顔は、どこか寂しそうだった。
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