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彼が言った言葉は
あたしの心をもっと
痛めつけた。
あたしに、
最後の打撃を与えた。
唇を噛み締める。
声を上げて
泣きそうになる。
だめだ。泣かない。
裕樹の前で
泣いちゃだめだ。
あたしは、彼を
傷付けた。
彼も、あたしを
傷付けた。
お互い様だ。
背を向けたまま、
彼にあたしは言った。
最後の言葉を。
『さよなら、裕樹。』
同時にドアが閉まる音。
泣き崩れた、あたし。
聞こえるのは
心の痛み、悲鳴。
あなたが好きだと言う
あたしの心の声。
悪いのは全部
あたしだから。
だから、傷付かないでと
願う心の声。
『ひ、裕樹ッ……。』
もう、呼んでも
側には居てくれない。
本当に、
『さよならッ━━━』
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