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だけど、彼の言葉が
頭を離れないんだ。
[声が聞きたかったんだよ]
なんで、そんな事
言えるの。
わからない。
わからない。
あたしは、いつも
何かあると公園に
来ていた。
今日も、ふと気付くと
公園にいたんだ。
裕樹の家も、
あたしの家も、
ここに近い。
たくさんの思い出が
詰まった公園。
いつもここの空を
あたしは見上げていた。
そして、今日も。
『あら、みなみじゃない?』
聞きなれない声に
驚きながらも
あたしは振り向いた。
『あ……。』
あたしを呼び捨てに
して来た人は、
弘美であった。
『なんで、そんなに驚いてるのよ?おかしな子~。漂ってる空気も重いし。』
弘美は、あたしが
座っているブランコの
隣に座って来た。
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