あたしの想い

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  あたしには、何も 出来ない。     『みなみちゃんといると、あの子はいつも楽しそうなのよ。それは今も昔も変わらないの。私が言うんだから☆』   そう悪戯な笑みを 残してどこかに 出かけて行ってしまった。 その笑みは裕樹に そっくりだった。   胸が痛い。   でも、裕樹の お母さんも 彼を心配している。 あたしも同じ気持ち。     言葉には出来ない 想いがあたしを 支配する。     でも、そうだ。   思い出す。   あたしの隣にいた 裕樹は、いつだって 笑っていてくれた。   疲れた声も顔も そんな態度だって 取らないんだ。   でも、彼は今疲れている。 柳沢華林といて 確実に彼は、 前の彼と違って来ている。   あたしは、今だって 彼を好きなんだ。 その気持ちは 変わらない。   あたしは彼を 支えてあげるんだ。 そう決意した。  
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