高1:夏

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  無事に朝のホームルームを 終えた。 あたしの所に唯が来た。   『みなみ、大丈夫?』   『ぅん、大丈夫…』   『でもさ~、おかしいよね!』   唯はあたしの前の席の 椅子を借りて座りながら あたしの顔を見ずに言う。   『なんで、ウチが送ったら返って来たのにみなみが送ったら、返って来なかったんだろうね??』   『…ん』   そんなの知らないよ、と心の中で思っていた。   ワザワザそういう事 言わなくても いいじゃない。    ただでさえ、 あたしの心は 少し弱っているのだから。   でも、実際あたしは そこにも腹を立てていた。 なんで、唯が送ったら 返事が返って来たのに あたしが送ると返事は 返ってこないの?     ねぇ……裕樹(ヒロキ)。  
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