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(あっ!)
ナンパ男が話続けてる中
裕樹が玄関から出て来た。
『ひろ……』
『待ってよ!裕樹!!』
あたしは掛けようと
思っていた声を止めた。
後ろから女の子が
裕樹の後を
追いかけていたから。
裕樹はあたしに
気付いてない。
でも、着実にあたしに
近付いて来ている。
『━━でしょ?』
『へ?あ~、ぅん。』
ナンパ男が何かを
言ったけど
あたしは話しなんて
ちゃんと聞いて
いなかったから、
相手が何を言ったのか
わからなかった。
だから、
適当に相づちを
打った。
━ガッ━
『ぅへっ!?』
変な声が出てしまった。
だって、ナンパ男が
いきなりあたしの
手を掴んで来たから。
あたしはナンパ男を見る。
『んじゃ行こ?』
満面の笑み。
つられて笑うけど…、
(えっ!?どこに??)
引っ張られて
連れて行かれそうに
なったあたしは、
裕樹に助けを求めた。
『ひ…裕樹!』
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