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裕樹は最初誰に呼ばれたのか
分からなかったみたいで
キョロキョロしていた。
でも、隣に居た女の子が
あたしを指差す。
『みなみ!?』
裕樹はあたしに
駆け寄って来た。
『あ、すいません。
こいつ俺の連れなんで…』
裕樹はナンパ男に低姿勢で
謝りつつ言った。
でも、目は強く相手を
見ていた。
『な~んだ。可愛い子と
ヤレルと思ったのになぁ~』
(は!??ヤレル?あたし
ヤラレそうになってたの!??)
ナンパ男は、
ぱっと手を放して
去って行く。
『みなみ、なんで
こんな所にいんの?
こんな馬鹿高に来たら
ナンパされるの
分かってたでしょ?』
『…』
あたしは黙った。
裕樹から視線を外すと
裕樹の後ろで女の子が
あたしを睨んでいた。
『みなみ聞いてんの?』
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