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「敬…死ぬって、どうなる事だか知ってるか?」
「え?…いや…心臓が止まったりとかでしょ?」
いきなりの質問に戸惑った。
「確かに身体はな…心はどうなると思う?」
「…いや…考えた事ないな…」
今考えると、この発言は俺がませてた事がわかる
「重力ってあんだろ?」
俺はじいちゃんの目をみて頷いた
「あれはでっかいもんが、ちっちゃいもんを引き付けるってやつだな。まぁ最終的には地球が1番でかいんだけどよぉ、勉強してるだろ?」
「今やろうとしてるトコ、俺は理科好きだから知ってたけど…なんで?」
「んでもなぁ、科学じゃ解明できてねーのがあんだよ」
「え、何?」
その頃の俺には興味深過ぎて、目が輝いてた。
「身体と、心だよ」
「身体と…心?」
「身体と心はな、見えない鎖で繋がってんだ。それが切れるとな?身体は、死んだって事になるな」
「んじゃ死んだら…心はどうなるの?」
「それが、俺にもわからないんだよ…」
そう言ってじいちゃんは少し切ない顔をして、夕焼けを眺めていた。
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