日常から非日常へ

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2013年9月20日。 夏の暑さが少し和らいだ中、2人の男子高校生はのんびりと自転車をこいでいた。 「なぁ昨日の新聞のチラシ見た?」 「ん? 見たけど 世界同時発売だってな」 「どんなゲームなんだろ? まぁ、受験生の俺らには関係ないけどさ・・・」 「ははっ。確かにな。 まぁそれもあと4ヶ月ちょいで終わるじゃん。 受験終わったらお前は買う?」 「んー、買ってもいいかもな。結構面白そうだし」 清水 和人(シミズ カズト)はいつものよう「五木 真也(イツキ シンヤ)」と一緒に自転車で高校へ向かっている。 俺ら2人は家が3軒しか離れておらず、子供の頃からずっと一緒だった。 中学時代にツンツンにたっている髪型に目をつけられ、先輩に呼び出されたときに助けてくれたり。 夏休みの宿題を、いつも快く見せてくれたり。 昔からずっと俺のことを助けてくれたのが真也だ。 真也は俺とは違い、髪は黒髪でセミロング、顔立ちも整っていて少しハーフを思わせる。 スラリと伸びた長い足で運動も勉強も人並み以上にこなしてしまう。 茶髪でオールバック、ピアスに腰パン、胴長短足の俺とは全く違うんだよな
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