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─4月下旬─
カキーン
カキーン
西条「1年生もやっと硬式野球に慣れてきたな~。」
そう、基本的に中学の野球部は軟球、高校の野球部は硬球ということになっている。
楠木「そうだな~。みんな和気靄々とやってる。」
ちなみに楠木は副キャプテンである。
西条「まっ、そこが弱小校のいいところかもな。」
楠木「そーだな。ってか西条、早くピッチング練習終わらせろよ。」
西条「あぁ、わりぃわりぃ。」
2人は中断していた投球練習を再開した。
西条「……よっと!」
ククッ
パァーン
ボールはスライドしながらキャッチャーのミットに入っていった。
楠木「ナイスボール!」
西条「ふぅ。」
楠木「今年は1回戦くらいは勝てそうか?」
西条「相手によるだろう…なっ!」
シュッ
ククッ
パァーン
楠木「今日はキレてるね~。」
西条「試合の時もこんぐらい投げられればな~。」
そのとき横で蓮と投球練習をしていた優聖が、西条のもとへ駆けていった。
優聖「キャプテン!今の球、【スライダー】ですよね?」
目を輝かせながら聞いた。
西条「そうだけど?…ってかずいぶん目がキラキラしてるぞ?」
優聖「いやー、今スライダーの特訓してまして。もし良かったら投げ方のコツとか教えてくれませんか?」
西条「そうゆうことだったのか。いいぜ、教えてやるよ!」
西条と優聖の変化球特訓が始まった。
─1時間後─
優聖「……そりゃ!」
シュッ
クッ
パァーン
蓮「ナイスボール!」
西条「若林、お前飲み込み早いな。」
優聖「ありがとうございます。キャプテンのおかげです!」
優聖はペコっと頭を下げた。
西条「また、なんか聞きたいことあったら何でも聞いてくれよ!」
優聖「はい!」
優聖はそういうと直ぐ様投球練習を始めた。
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