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監督「プレイボール!」
初夏を感じさせる暑さのなか、乾いた土のグラウンドの上で宣告された。
試合は白組の先攻で始まった。
1番長谷川「チース!」
マウンドの西条はやはりエースらしく落ち着いていた。
先頭の長谷川を3球で討ち取ると、2番涼介、3番千葉を連続三振に仕留めた。
1回表終了
白0-0紅
─1回裏─
マウンドには1年生の優聖があがった。
優聖「やっぱ初試合だから紅白戦って言っても緊張するな~。」
すると、どこからか元気のいい声が聞こえてきた。
凛「優聖~。緊張してんじゃないわよ~。」
マネージャーの凛だった。
優聖「ちぇっ。あのバカ、人の気も知らねーで。」
しかし、これで優聖の緊張の糸が解れた。
1番の筒井に四球を出すも、2番の祐介をバントフライに討ち取った。
3番西条「よろしく!」
優聖(キャプテン…討ち取らせてもらいます。)
シュッ
パァーン
─ストライークッ─
初級は126キロの直球だった。
2投目
シュッ
クイッ
パスッ
─ストライーク─
2球目は優聖が中学時代から投げていた得意球のカーブ。
優聖(追い込んだ…。)
優聖「……おりゃっ!」
シュッ
ブンッ
パァーン
─バッターアウトッ─
優聖「よっしゃっ!」
3球目は高めの釣り球で空振りの三振に切ってとった。
西条(スライダー、来ると思ったんだけどな…。)
さらに4番の庄司はライトフライに討ち取り、初回を無失点で抑えた。
1回裏終了
白0-0紅
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