紅白戦

2/4
75人が本棚に入れています
本棚に追加
/112ページ
監督「プレイボール!」 初夏を感じさせる暑さのなか、乾いた土のグラウンドの上で宣告された。 試合は白組の先攻で始まった。 1番長谷川「チース!」 マウンドの西条はやはりエースらしく落ち着いていた。 先頭の長谷川を3球で討ち取ると、2番涼介、3番千葉を連続三振に仕留めた。 1回表終了 白0-0紅 ─1回裏─ マウンドには1年生の優聖があがった。 優聖「やっぱ初試合だから紅白戦って言っても緊張するな~。」 すると、どこからか元気のいい声が聞こえてきた。 凛「優聖~。緊張してんじゃないわよ~。」 マネージャーの凛だった。 優聖「ちぇっ。あのバカ、人の気も知らねーで。」 しかし、これで優聖の緊張の糸が解れた。 1番の筒井に四球を出すも、2番の祐介をバントフライに討ち取った。 3番西条「よろしく!」 優聖(キャプテン…討ち取らせてもらいます。) シュッ パァーン ─ストライークッ─ 初級は126キロの直球だった。 2投目 シュッ クイッ パスッ ─ストライーク─ 2球目は優聖が中学時代から投げていた得意球のカーブ。 優聖(追い込んだ…。) 優聖「……おりゃっ!」 シュッ ブンッ パァーン ─バッターアウトッ─ 優聖「よっしゃっ!」 3球目は高めの釣り球で空振りの三振に切ってとった。 西条(スライダー、来ると思ったんだけどな…。) さらに4番の庄司はライトフライに討ち取り、初回を無失点で抑えた。 1回裏終了 白0-0紅
/112ページ

最初のコメントを投稿しよう!