プロローグ

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いつだったかな…… キミと初めて会った日。転校してきてすぐに仲良くなったのは覚えてるけど、いつ頃転校してきたのか記憶が曖昧だ。 確か春頃だったような…… そんなこと大して気にしないくらいキミの存在は当たり前。道を歩いていて、歩数も歩幅も気付いたらキミと合っていた。 毎日が充実してるっていうのはそんなことを言うんだと思ってた。特に夢中になってることとか、得意なことはないけど。 ほぼ毎日キミと遊んでる時期だってあった。笑えるくらい負けず嫌いで、でも女の子らしい一面も見せるキミ。 幼なじみって言うのはもっと昔から知り合っているものだけど、僕にとっては掛け替えのない大事な幼なじみだった。 そんな幼なじみとしての関係。ずっと続くと思ってた。でもそれは僕の勝手な思い込みだった。 人の気持ちというのは常に変化していて、それを押さえ込んでいると滅多に気付くことはない。 もしそれが昔からの馴染みで、自分勝手な気持ちの位置付けがあれば尚更…… 終わりは唐突に訪れ、また新たな関係が始まる。 それが自分にとっていいことなのか、悪いことなのか。 それはその時になってみないとわからない。 暁の様子にも似た薄暗い、見えないような人の気持ち。 キミの気持ちは特に。見えない部分がはっきりしていた。  
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