第一章 其の二 三人(at Home)

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 ならばただ遠目に見ればいいだけなのだが、雪のとった方法は。  馬乗り。  ……………………は? 「…………えっと、雪様、何をやっているのですか?」 「……何が」 「何がって、お前な……」  状況についていけない。  別に拘束されている訳でもないのに、指一本動かすこともできない。 「…………なに」  そんな様をドキドキ、バクバクさせながら見ていると怪訝そうな目で見てきた。体を俺の胸にくっつけて、顔はそのままに、上目使いに。  目が合った。ばっちりと。  …………あれ? こいつ、こんなに可愛かったっけ?  それに、なんで俺緊張してるんだ!? 失礼だろ! 雪はただ怪我を見てくれているだけなのに!  てかなんでコイツ上に乗ってるんだよ! 色んな意味でヤバい! いや、ヤバいことになる!
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