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「…………お、おはよう」
もう一度言ってみる。
「しずかぁ…………きがえ」
しずか? しずかって『静』のことだよな。
……って着替え!? 着替えを俺にどうしろと!?
「……はやくぅ……きがえさせて……」
何でそんな甘ったるい声出すんだよ! 寝起きはいつもそんな感じなのか!?
雪は俺のすぐ目の前に立つと、とろんとした瞳で見上げてくる。
ほんの少しの間放っておくだけで、そのまま寝てしまいそうだ。
つーか朝っぱらからなんだよこのシチュエーション!? 着替えさせるなんて無理に決まってる!
…………と、とにかく、こいつをしっかり覚醒させるしかないよな。
揺さぶって起こすことにする。
俺は未だにボーっと立っている雪の両肩に手を伸ばす。
べ、別にやましいことなんて考えてないんだからね!
自分で自分自身に釘を刺すと、表向きはいかにも面倒そうな顔をしてため息をつく。
そして彼女の肩を掴む。
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