第二章 始まり(Like a Love Comedy)

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 呆れたかのようなため息をついていた。 「言いたいことはわかった。…………でも」 「でも?」 「早くどいて」  気付けば、俺はまだ雪に覆いかぶさったままだった。慌てて起き上がる。  雪も体を起こすとそそくさとボタンをつけていた。  もう着替えるだろ、と思いながらも口は出さない。  ニヤニヤしている姉さんに力の限り抗議するが、軽くあしらわれる。  またこのパターンかよ!  結局、俺は今日もまた姉さんの悪ふざけから一日をスタートさせることになった。
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