30人が本棚に入れています
本棚に追加
…。
一瞬だけ時間の止まった教室が、再び動き出す。
なんのことはない。
そこには、見慣れた男の胸板があるだけだ。
男だ。
ひかるは男だってことだ。
がっかりしたような、安心したような…
とにかく、これで次の時間から授業に集中できそうだ。
他の男子たちの顔からも、そんな様子が伺えた。
しかし、なんだってまた、ひかるはセーラー服なんて着ているのだろうか。
まさか、女装癖が!?
という考えもちょっとは浮かんだが、ひかるが男とわかった安堵感から、その日はそれ以上追及する気にはなれなかった。
だが、『ひかる事件』はこんなものでは終わらなかった!!
最初のコメントを投稿しよう!