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感覚が戻り、彼は起きる。
無性に自分の姿を確認したくなり、裸足でよたよたと全身鏡の前に立つ。
夢の中と違う、成長した姿がそこにあった。
髪は真っ白なままだが、長さは腰まであり、寝起きで乱れてはいるが、モデルの様に美しくなっている。
大きな金色の瞳は、生気も覇気も取り戻し、虚ろではなくなっている。
スッと高い鼻も、薄い唇も、綺麗に本来の形に戻っている。
ガリガリだった体は、大分解消されたが、それでも細い。
全身を走っていた傷は、今は殆どが綺麗に消えている。唯一、腰骨の右側に三本爪の跡が残っているだけだ。
この家に住んで三年。彼の周りは色々と変わった。
彼は戸籍を手に入れた。
両親の名前の欄は空白。生年月日は適当で、長い本名は欄からはみ出ている。
彼は相棒という存在を持つ事が出来た。
最初はギスギスした関係で、何度も暴力を振るわれたが、今はそんな事はない。
彼は職を手に入れた。
人に害をなす害獣や魔物を狩る『ハンター』
ハンターランクは『KING』それは彼一人に与えられた称号だ。
『ラーク=ラルバート』
それが彼の名前。
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