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「今日は調子どうだ?」
髪を梳かし終えたラークに、ガルクが問い掛ける。
「悪くないな」
自分の状態を誰よりも知ってるガルクに、ラークは素直に答える。
「最近調子良いよな」
「そういえば、波来てないな」
前に来たのはいつだったかなぁ? と思ってラークがカレンダーを見ると、先月だった。
テーブルの上にある薬を見てガルクが言う。
「薬も減ったよな」
「そうだな。一番悪い時の半分になったな」
「あの時は色々重なってたからな」
「パニックに胃潰瘍に栄養失調と過労だったっけか?」
「あと鉄欠乏症な」
「よく覚えてるな」
「お前が忘れてるのが不思議で堪らん。自分の事だろ?」
呆れるガルクに、ラークはごまかす様な笑みを浮かべた。
「しっかし……な」
はぁ、とため息をついてガルクは続ける。
「まさか、肉食べないだけで、栄養失調やら鉄欠乏症やらになるとは思わなかったぞ?」
「ああ、俺もびっくりだ」
きっぱりと言ったラークに、ガルクは呆れ混じりに苦笑いする。
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