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少年は、その長い髪を掴まれ、引きずられていた。
抵抗する気力も、痛みに暴れる力も尽きていた。
「おら、立て!」
少年の傷だらけの背中を容赦なく硬い木の棒で殴り、女はニタニタと笑う。
折られた足で立つ事は出来ない。だが、女の言う事を聞かなければ、また暴行を受ける。
少年は痛みと恐怖を押し殺しながら、何度も転びながら、何度も何度も殴られ、罵声を浴びながら、立った。
それを見ていた男達は、少年を指さして笑う。
「馬鹿なガキだ!」
「俺らに盾突くなんてな!」
「ボス、俺らにもやらせてくれよ!」
「まだ殺すんじゃないよ」
女の言葉に、男達は歓声を上げる。男達の手が少年に伸びる。
少年は虚ろな目でそれを見ていた。
殴る手。蹴る足。振り下ろされる棒。
服を剥ぎ取られ、ろくに抵抗出来ない少年に何人もの男達が暴行を加える。
少年は数日後、全裸のまま雨の中に捨てられた。
触れたくない。と通り過ぎる足が如実に語る。少年は虚ろな目でそれを見ていた。
お願い。誰か、助けて……。
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