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通信機を奪い取ったピニスを、ミンハイが険しい表情で見る。
ピニス「お願い・・・・・・彼には・・・・・」
ミンハイ「あなた一人の問題じゃ、無いでしょう!?」
ピニス「さ、作戦が近いのに・・・・・・・・ガイの・・・・純平の心を乱したくないの!」
ミンハイ「でも!!」
ピニス「お願い!!」
ピニスが、涙目でミンハイに訴えかける。
ミンハイ「・・・」
ミンハイが困り果て、とりあえず椅子に座る。
ミンハイ「まだお腹も目立たないし、特徴が現れてないから・・・・・・・かなり不安定な時期よ」
ピニス「・・・・・」
ミンハイ「まずワープ航法、出撃は無理よ」
ピニス「でも・・・」
ミンハイ「なら今すぐ、降ろしなさい!」
ピニス「!?」
ミンハイが、強い口調でピニスにそう言い放つ。
ミンハイ「生むつもりも、守ってあげるつもりも無いなら、赤ちゃんが可哀想よ!!・・・・・・だったらきっぱり、諦めてあげなさい!!」
ピニス「・・・・・・」
ピニスが涙で、両目を真っ赤にする。
自分の中で、結論が出せないのだ。
ミンハイ「それにこのデータは、どっちにしろ本間元帥も知るのよ?」
ピニス「!」
ミンハイ「ねぇ・・・・・・とにかくガイ君だけでも呼ぼう?・・・・・・その子のパパは、ガイ君なんでしょう?」
ミンハイが今度は優しく、諭すような口調で、ピニスにそう言う。
ピニス「・・・・・・・・わかったわ」
ミンハイ「じゃあ、呼ぶわね」
ミンハイが通信機をピニスから受け取り、すぐにシミュレーションルームにいる筈のガイを呼ぶ。
数分してから、血相を変えたガイが、全力疾走で医務室に駆け込んで来た。
ピニスが医務室にいて、緊急で呼び出されたため、ピニスが事故やアクシデントに、見まわれたと考えたのだ。
ガイ「ピニス!!大丈夫か!?」
ピニス「!」
ミンハイ「ガイ君」
ガイがピニスに近寄り、すぐさま無事を確かめる。
ガイ「どこを怪我したんだ!?」
ミンハイ「ガイ君、ピニスちゃんは怪我じゃないの・・・・・・・」
ガイ「?」
ミンハイがピニスを見る。
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