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三平が溜め息混じりに、そう呟くと部屋にノックの音がした。
竹「俺以外に、誰か来るのか?」
三平「いや・・・・・あ」
三平がハッとする。
三平「那須屋だ!そうだ、コーヒーを頼んでたんだ!」
竹「そういえば・・・・・・・あまりにも遅いから、忘れてたぜ」
那須屋「いやぁ、すまない・・・・・・・コーヒーが売り切れててよ」
竹「・・・・」
那須屋が汗を拭いながら、竹に“ドロリ桃搾り”とかかれたジュースを渡す。
那須屋「ほら、三平」
三平「・・・・・・」
そして三平には、“超砂糖水”とかかれたジュースを渡し、仕事を終えた那須屋は部屋を後にした。
竹「・・・・・何あいつ・・・・・使えねぇ」
三平「超砂糖水・・・・・・ブラックと断言した俺に、激甘を進呈するなんざ、いい度胸だ」
三平がイライラしながら、超砂糖水を口に含んで、それ以上飲むのを止めた。
竹「っ!」
竹も“ドロリ桃搾り”を口に含んだ瞬間、顔色を悪くしてその場で潰した。
三平「ちょっと!!」
床に、ドロリとした桃が広がる。
三平「ふざけんな!お前、どうするんだよ!」
竹「那須屋に掃除させろ」
三平「いや、お前ヒデーから」
竹「那須屋にやらせろ」
三平「大人だろ?自分でやれ」
三平が溜め息混じりに、竹に雑巾を渡した。
竹「ふう・・・・・・・・こんなサービス、めったにしないんだからね?」
三平「どんなサービスだよ!シェリル!」
竹「うっさいわね!私が掃除してあげるって、言ってるのよ!?」
三平「・・・・・いや、ただ単にお前の後始末だし」
三平が思わず竹に、言いくるめられそうになるが、すぐさま冷静な判断力を回復させて、竹に突っ込んだ。
竹「はぁ・・・・ベトベトするよぉ」
三平「ふざけんな、俺の部屋だぞ」
竹「アリでも放って、後は任せようや」
三平「ふざけんな」
竹「アリ元帥って、ネーミングになるな」
三平「いいから黙って、ふけ」
イライラしながら、仁王立ちのまま三平が、竹にしっかり掃除をさせた。
竹「ふぅ」
竹が一息ついて、雑巾を置いた。
三平「まったく、自分で仕事を増やしやがって・・・・」
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