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ビット操作という人間離れした技術を軽くやってのけたマサを見たみんなが、興奮してマサに歩み寄った。
あの低学歴をバカにする隼人主任でさえ、感心してみていた程だ。
章「仮説住居が出来ました」
隼人「ち・・・ご苦労」
舌打ちが聞こえた気がしたが、ようやく隼人主任が章に答えてくれた。
章「早速、惑星探索機を・・・」
隼人「明日でいい、今日はみんな疲れているし、休ませる」
隼人主任がそう言って、一足先に出来たばかりの仮説住居に入った。
ミンハイ「ねえねえ、マサ・・・・・・・・・私もコックピットに乗せてくれないかな?」
マサ「いいよ」
ミンハイがはしゃぎながら、マサのいるコックピットに乗り込んだ。
章「・・・・・・・・・・・」
章がただ一人、呆然と立ち尽くす。
はたから、『この機体みんなのたてって、言うんだ可愛い』というミンハイの楽しそうな声が聞こえる。
章「・・・・・・寝よう」
章がそう呟いて、仮説住居に入った。
翌朝、2010年8月11日。
章達のプロジェクトチームは、早速本格的な惑星探索を開始した。
微生物などに精通している生物学の専門家、カレラが惑星に生命体の有無を捜査し・・・
地学の専門家、ミンハイが本格的に惑星の地質調査に乗り出した。
隼人主任は、仮説施設で機械を使っていた。
章とマサはというと・・・・・
マサは、ビットを操作して、みんなの研究を同時に手伝いながら、ミンハイと楽しく話していた。
章はというと、無言のまま熱源探知機を片手に、徘徊のように惑星をうろつくカレラの護衛であった。
最初は、八式カスタムで出ていたものの生物学者のカレラは、八式カスタムの足音がこの惑星にいるかもしれない生物を警戒させて出てこなくさせていると、怒り出してしまい、章は八式カスタムから降り拳銃片手に、カレラの護衛をするハメとなった。
カレラ「・・・・・・・・・」
章「・・・・・・・・・・」
無言な上に、気まずい空気があたりを流れる。
カレラ「む!・・・・・・・・熱源?」
カレラが熱源探知機の反応をみて、すぐさま物陰に潜んだ。
章もとりあえず、カレラに続いて隠れる。
カレラ「わかっているじゃないか、動物は風上にいる匂いを察知する・・・風下の障害物に隠れるのは、生物観察の基本だ」
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