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(ティアマト星)
2010年10月16日、第4惑星研究チームと第3惑星研究チームからの通信が途絶え、すでに残っているのは、章とマサの所属する第1惑星研究チームと第2惑星研究チームの2つだけとなっていた。
最初は、自然現象に望みをかけ、救援を待っていた仲間達ももはや、明日は我が身と言わんばかりに表情は暗く沈んでいた。
隼人「くそ!」
カレラ「万全の対策はした、これでダメならあきらめるしかないな」
カレラがそう言って、すべてを受け入れると言わんばかりに、覚悟を決めた顔をする。
ミンハイ「・・・・・・・・・・」
ズゥゥン!
外から、重たいものが地面に沈むような音がした。
隼人「な!?なんだ!?」
ミンハイ「ついにい、隕石!?」
カレラ「ぐ、ハンドガンを!」
カレラがすぐさま、ハンドガンをみんなに回した。
隼人「い、行くぞ」
隼人主任がそう言って、一番に外に出た。
仮設研究所のすぐそばには、この惑星についてすぐの生物調査の時に、カレラと章が見つけた戦艦の残骸があった。
隼人「な!?・・・・・・・何だこれは!?」
みんなが驚きながら、呆気にとられる。
章「隼人主任!みんな下がって下さい!」
章の八式カスタムが、残りのパーツを抱えて降りてきた。
隼人「何をやっているんだお前ら!?」
隼人主任が事情が飲み込めずに、そう声を張り上げて尋ねた。
マサのみんなのたてが、ゆっくりと降りてくる。
マサ「章から、動力源がまだ生きている戦艦の残骸があるときいて・・・・・・・・・・これを可能な限り、補修しようと思ってな」
マサがそう言うと、みんながポカンとする。
章「惑星を脱出できなくても、この戦艦が機能してくれれば、装甲を考えても仮設研究所よりは、いいかなと」
隼人「なんで許可を取らない!」
隼人主任がいつものように、章を怒鳴りつけた。
章「す、すいません!!一刻を争ってますからつい!!」
隼人「だから、なんで言わなかった!」
章「へ?」
隼人「スタッフを全員集結させろ!」
隼人主任がそう言うと、みんなが戦艦の残骸に群がって作業に取りかかった。
隼人「俺達だって、手伝えることはあるんだからな」
隼人主任がそう言って、自分は研究所に戻った。
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