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マサ「・・・・・・・・・・・どうだろ」
章「!!」
章が思わずマサを無性に殴りたい衝動にかられる・・・・・・・いつも二人でいちゃつく姿を睨み付けている隼人主任の気持ちが、少しはわかった気がした。
マサ「だって、はじめてだからな・・・・・・・・・こんなけ、真っ直ぐな思いをぶつけられたのは・・・・」
章「!!」
マサの話しを聞いた章が、また何かに気がついた。
『真っ直ぐな気持ちをぶつけられた・・・・』つまり、ミンハイの気持ちは、完全に決まっているという事だ。
そして、問題はマサ自身が、自分の気持ちがわからない所だ。
章「はぁ・・・・・・・・お前、隼人主任にそのうちボコられるぞ・・・・・・・・・・あんな美人が来て、自分の気持ちがどうのこうの言える奴なんて、真面目にイケメン俳優、芸能人ぐらいだ」
章が、依願退職(リストラ)間近な窓際サラリーマンの如く、どんな幸せをも自ら逃がしそうなぐらいの完璧な溜め息をつき、そう言った。
本人自体は、もう怒る気どころか突っ込む気力すら失せていた。
マサ「更衣室じゃなくて、完全な女性の匂いをかげるのはエンタープライズの沖田さん以来だなぁ・・・・・・」
マサがニヤニヤしながら、自分の荷物を運搬し始めた。
章「はぁ・・・・・・・・・・こんな状況で、あれだけ余裕があるなんて・・・・・・・・・・さすがは竹の友達だよ」
章の二度目の溜め息は、完全に依願退職(リストラ)を受け入れたサラリーマンのようなハイクォリティーで、その後に待っている離婚すら連想させるまたまた見事なものだった。
19日、第3惑星が通信をたってから、はや2日が経過していた。
残骸を修復しただけの戦艦での生活は、安心感があったものの以前より不便なものとなっていた。
一番の問題は、排水設備が完全におじゃんだった事に加え、配水管がほとんど老朽化によりイカレていた事だ。
隼人「くそ・・・・・・・・まともに生きているのは、食堂の水道ぐらいか」
カレラ「配管のプロでも、今からこの戦艦の排水設備を整えるのは、至難の業だと」
隼人「どう考えてもそうだろうな」
最早、研究チームは研究そっちのけで、これから起こり得る事態に備える事だけで、手一杯となっていた。
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