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隼人主任がそう言って、当たりを見渡した。
隕石が落下すれば、衝撃だけでなく、あたり一面にクレーターとよばれる地面に爆心地のような凹みが出来るのが普通で、それはでかければでかいほど、クレーターもでかくなる。
つまり、今回みたいな大きな隕石が落下したケースでは、確実に巨大クレーターが出来ていないとおかしいのだ。
宇宙科学専門の隼人主任には、その隕石が絶対に自然のものではないという確信が出来た。
隼人「ハンドガンを・・・・」
隼人主任がそう言って、隕石に歩み寄る。
章「隼人主任、待って下さい!・・・・・・・何か飛び出して来たら、ヤバいので俺が先頭を歩きます!」
章がハンドガンを構えながら、ゆっくりと隕石に忍び寄る。
章は、パイロットの訓練をやりながら、竹により白兵戦訓練もやらされていたため、すぐに脅威に対応できる体勢が取れていた。
カレラ「・・・・・・・・・・」
章「大丈夫みたいです」
隼人「ああ」
隕石に取り付いた章が、二人を手招きして呼ぶ。
隼人主任が早速機材を用意して、隕石の調査を始めた。
隼人「・・・・・・・・・・金属反応は、微弱・・・・・・・・・」
カレラ「・・・・・・・・・熱源は、先ほどまで摩擦があったからあってもおかしくないか・・・・・・・・・」
章「あれ?」
専門的な会話をする二人について行けずに、上を章見上げた章が何かに気がついた。
章「あれは・・・・・・」
カレラ「どうした?」
章「卵?」
章が首を傾げた。
カレラ「卵だと?」
カレラが上を向くと、卵がボトボトと地面に落ちる。
章「うわわ!?」
カレラ「確かに卵だ!」
あたりに、気味が悪い雰囲気が漂う。
隼人「・・・・・・・・・」
隼人が卵を拾った。
隼人「!?」
次の瞬間、持ち上げただけなのに、卵は音をたてて割れ、中からドロッとした液体が流れだした。
隼人「うお!?」
章「は、八式カスタムを持ってきます!!」
嫌な予感を感じた章が、急いで最悪の事態に対応できるように八式カスタムへ向かった。
八式カスタムは、歩いてすぐの場所にあり、まだ肉眼で隼人達が確認できた。
あたりに、ハンドガンの音が響いた!
章「発砲したのか!?」
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