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?「万事抜かりはない」
隼人「それは楽しみだ」
隼人がそう笑いながら、カスケード恒星系のさらに奥へ向かった。
(第二惑星)
カスケード恒星系、章達がいたティアマト惑星の次にあるカスケード恒星系二番惑星に、エンタープライズが到着した。
2010年10月22日・・・・
ほぼ、章達がいた星と同じ時期に通信が途絶えてから、約一週間近くが経過していた。
第三艦隊司令官である、三平からの要請に応じて同行したのは、章とマサ、そしてカレラとミンハイだけであり、今の時点では一番今回の事件について知っている彼らが、竹と共に特別チームを組んでいた。
神那「か、閣下・・・・・・」
三平「嘘だろ・・・・・・」
彼らからの報告を聞いた三平が、驚愕しながら頭を抱えた。
今回の通信途絶の原因ともいえる隕石が、また二番惑星から姿を消していたのだ。
神那「杉野参謀長からは、死体すら見つからなかったと報告が来ております」
三平「施設の残骸から、何かわからないか?」
神那「施設の残骸自体が、見当たらないようです」
神那が報告を読み上げる。
今回の事件が、明らかに自然現象でない事がようやく結論づけられた。
三平「竹達に、帰還命令を・・・・・・・・・・・章達もブリッジに呼んでくれ」
神那「はい、閣下」
神那が答えて、早速春木が竹達に帰還命令を出した。
しばらくして、今度はきちんと機動服から着替えた竹達が、ブリッジに戻って来た。
竹「収穫は0だね・・・・・・・・・・・・全く、本当に人が踏み入れたのかと疑いたくなるような状態だった」
竹が早速三平に、調査の成果を話す。
三平「全部丸ごと姿を消したのか・・・・・・・・」
章「明らかに自然現象では、ないよなぁ」
久しぶりに踏み入れたエンタープライズのブリッジで、懐かしい空気を感じながら章が発言をした。
三平「章とカレラ博士は、隕石の調査までは立ち会ったんだったよな?・・・・・・・・・・・・どんな感じだった?」
三平が、唯一隕石の実物と、隼人を乗っ取った卵と液体を見ていた二人に尋ねた。
カレラ「自然のものという見た目だったが、質量に反して衝撃が少なくてねぇ・・・・・・・自然の隕石ではないと考えるのが、確実だね」
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