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(エンタープライズ)
月面基地を早々と出たエンタープライズ以下の第三艦隊は、火星方面へ向けて宇宙を進んでいた。
三平「まいったまいった」
三平がそう言って、竹と神那を見た。
三平「本当に、山崎のもとに・・・・・・・ゴホン、山崎月面基地総司令には困ったものだ」
神那「お疲れ様でした閣下」
竹「同感だな・・・・・・」
山崎総司令の人柄をよく知る竹が、三平に頷いた。
春木「コココ・・」
春木が奇妙な笑い方をする。
竹「さて・・・・・・・・話しは、変わりますが、章がどうやら就職先の研究グループの探索部隊にはいれたそうですよ閣下」
竹がそう言って、かつての戦友にして、高校時代の友人の章の話しを三平にする。
三平「あれ?・・・・・あいつは、技術者だろ?」
竹「機械操作や、技術者のスキルを買われたんだろうさ・・・・・・・・・・・・・本人は、めちゃくちゃ舞い上がってたぜ」
三平「ははは・・・・・・目に浮かぶな」
三平が笑う。
神那「探索部隊の勤務先は、どちらなんですか?」
竹「確か、フェバット本星より奥にある・・・・・・・・・・・・カスケード恒星系探索だったかと・・・・」
竹が頼りない記憶を呼び出して、神那に答えた。
神那「カスケード恒星系・・・・・・・・・・・」
神那の顔色が一瞬曇る。
三平「どうしたんだ?副官」
神那「はい・・・・・・・あの、地球との戦争になってから、全くフェバットは立ち寄らなかった恒星系なんですが・・・・・・・・・・・・・地球との戦争以前は、よくフェバットの艦隊や研究グループが行方不明になったりしていた恒星系なものでして・・・・・」
神那の答えをきき、三平が不安を覚えた。
三平「護衛はあるのかな?」
竹「ああ、ヴォルフス艦隊から護衛艦隊を出すときく・・・・・・・・・・・・・まぁ、章のグループに八式カスタムを売ったから、章が持っていくのを忘れてなければ、大丈夫だろ」
竹が笑いながらそう言った。
銀河開発プロジェクト・・・・
フェバットとの共存により、より広大な宇宙へ視野を広げたフェバット、地球統合軍は宇宙開発をテーマに、新たなるプロジェクトをスタートさせていた。
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