雲より高し

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「こんにちは。ミカエル様」 私の目の前に立つ綺麗な金色の長髪の女性はこの天界の長であるミカエル様だ。 彼女は天界に住む天使みんなから慕われているえらーい天使。かくいう私もミカエル様には強い憧れを抱いている。 ミカエル様は軽く微笑むと先を歩きだす。私はいつものようにその後ろをトコトコと着いていく。 ミカエル様のお屋敷はとても広く廊下もかなり長い。しかも時折、鉄製の鎧が飾ってある。 しかし、天使は鉄製の鎧なんてそんなもの使わないのに、なぜそんなものがあるのかミカエル様に尋ねたことがある。 「この鎧は、昔あった下界のローマという国で戦争のときに使われていたといわれている鎧なの。私、下界のこと凄く興味あって。ついつい欲しくなっちゃって」 ミカエル様は照れた様子でそんなことを言っていた。私には物騒極まりないものにしか思えないのだが、ウットリと鎧を見つめるミカエル様を目の前にそんなことは言えなかった。 .
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