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「……ンだよ。それでもテメーは男かよ!?」
つまんねー。と呟きながら、自分の服をゴソゴソと探し、あるポケットから携帯電話を取り出す。
―――ピッ
ボタンを押して待つこと三十秒。
《もしもし?》
電話から、五十代と思われる男の声が聞こえる。
「よぉ、依頼主(クライアント)」
《……ああ、君か。では、捕らえたということか》
「おう。……所でよ、何処へ運べばいいんだ?」
舛は会話に夢中で気がつかないと思ったのか、男がジリジリと舛から離れ、銃に右手を延ばす。
《そうだな……。とりあえず、私の所に運び込んでくれ》
だが、彼はそんなに甘くない。
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