Request2 男運び

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ここは、とある金持ち屋敷の裏庭。 だから、舛が先程まで寝ていたのは土の上。 閏が寄りかかって座っていたのは大木の幹。 羽玖が座っていたのは切り株の上。 磐が岩の上に胡座をかいて座っており、樹満は舛が寝ていた所に立っている。 「そろそろ午前零時よ」 携帯電話の画面を見ながら羽玖が言うと、それぞれ、その場で何処からか武器を取り出した。 「……5……4……」 羽玖が呟く。 舛はくるりと向きを変え、窓ガラスの正面に立った。 「……3……2……」 右手を握り、腕を引く。 そして、力一杯振り下ろした。 ―――ガッシャーンッッ!!! 舛がガラスを殴り割った。 その瞬間、それが合図かのように、他の四人の物凄い速さで屋敷の方に向かっている。 閏は右側から、羽玖は左側から屋敷の中に侵入する。 磐は舛が割った窓の近くの壁を大剣で破壊し、樹満は窓枠をつたい、ヒョイヒョイと上に登っていく。
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