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「そうか。あんまり無理をするなよ。今日は家でじっとして体を休めろ。良いな?」
「はい。旦那様。」
これ以上心配かけないよう、にっこり笑ってみせる。
満足そうに部屋を出て行こうとした海斗が、ふと足を止めた。
そして足早にまた私の元に戻ってくる。
「海斗?」
不思議そうに見上げると、海斗がニヤリと笑った。
ドサ!
「きゃっ!」
急にベッドに押し倒され、その上に海斗が覆い被さってくる。
ギシ…。
静かな寝室にベッドが軋む音が響いたかと思うと、首筋に海斗の顔が下りてきた。
「あっ…!」
そのまま強く吸われ思わず声を上げてしまう。
「海斗っ…?」
名前を呼ぶとすぐ顔は離れ、今度は唇を塞がれた。
「んっ…ふぁ…」
艶めかしく動く舌に全てを絡めとられる。
唇を離した後を、二人の唾液が糸となって繋いだ。
自分の口びるを舐めながら海斗が私を見下ろす。
「…俺の奥さんはたまに言う事を聞かないからな。これで出掛けられないだろう?」
してやったり顔で笑う海斗に呆気にとられてしまった。
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