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『なあに、改まって・・・』
『・・・お父さんは、何の仕事をしているの?』
お母さんの手が止まる
『どうしたの、急に・・・』
と隼人の方に振り返りながら、呟く。
『いや、聞いた事なかったから・・・』
と隼人は、俯き加減で話す。
ふぅとお母さんから、ため息が出る。
『あの子から、聞いたのね・・・』
『え゛っ』
『魔法の事でしょ・・・』
『・・・』
隼人は、目を丸くしていた
『・・・本当にお父さんが魔法使いなの・・・』
隼人は、声を震わせる。
お母さんが首を横に振る。
『違うわ!・・・私が魔法使いよ』
『えっ、お母さんが・・・』
『ええ』
『お父さんは、この事を・・・』
『知っているわ!』
『いつかは、話さないといけないと思っていたけど・・・』
その時、玄関の扉が開き、
『ただいま』
お父さんが帰ってくる。
キッチンの方まで来る。
『いるんなら、お帰りぐらいいってよ』
眼鏡をかけ、色白い肌、
背は、高い方だ
ひょろっとしてる
手に持っていた上着を椅子に掛け、笑いながら言ったが
この暗い空気を読み取り、真剣な顔になる。
『どうしたんだい』
すると、加代子が口を開く
『ばれたみたい・・・』
お父さんは、ふぅとため息をつく
『座って話そうか・・・』
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