13人が本棚に入れています
本棚に追加
/82ページ
『脳震盪でも、起こしたかな』
あれっ、犬って脳震盪起こすっけ・・・
路肩に座ったまま、考えていると後ろから、視線を感じ始めて来た。
通行人が、ちらちらとこっちをみながら、歩いていた。
頬を赤くしながら、隼人は犬を抱きかかえ、歩道へまたがる。
『・・・とりあえず、公園に行こう・・・』
隼人は、歩道を歩く。
数分した所で、犬の耳がピクと動いた
『おい』
呼びかけてみる。
目が少し開いた。
『お、お前、誰だ・・・』声がしてきた。
えっ
辺りを見渡す。
知り合いは、近くにいない
誰も、こっちに見向きもしてない。
ウォークマンを聞いて、携帯を触っている大学生らしい女性、
コートに手を突っ込み、マフラーをして、寒さを凌いでいる男性。
自転車を漕ぎ、ウォークマンを聞いている男性。
辺りを見渡すが、やっぱりいない。
『どこから、声が聞こえたんだろ・・・』
気のせいかなと犬の方に視線を戻す
腕の中にいる犬は、じーっとこちらを見ている。
『気が付いたんだな・・・』
とホッとしていると、
最初のコメントを投稿しよう!