待遇

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翌日まで、林檎先生に付き合わされ、へとへとになりながら、 隼人が閉じ込められている空き家へと向かう 隼人が閉じ込められている事に、昨日気づいたが、林檎先生に捕まっていたせいで、助けられずにいた 『大丈夫ですか・・・?』 と健志が横から顔を覗かせる 『ああ・・・大丈夫だ・・・』 と元気のない声で返す 昨日のお酒のせいで胸やけがひどい、 完全に二日酔いだ 健志が一緒について来てくれる事になった というのは、隼人の部屋は、魔法がかけられていると言われたからだ でも、今の俺には、それを解ける能力はない 昨日の空き家へと、到着する 『隼人ー!』 大声で呼びかける 『はじめ!? ここだー!』 隼人がそれに答える 声のする方へ向かう 一つの扉に辿りつく 『隼人、ここか?』 と扉に向かい言う 『うん・・・』 と扉の向こうから、隼人の声が聞こえる 『健志、頼む・・・!』 とはじめは後ずさりする 『はいよ・・・』 と健志は、扉に力を込める 健志の手が、光り放つ ガチャ 『はじめー!』 開いた瞬間、隼人が飛び出してくる 『お前、泣いてたのか!?』 『だって・・・怖いし、暗いし、寒いし・・・』 『はあ・・・ 本当、お前って泣き虫だよな・・・』 とはじめは、隼人の頭を撫でる。
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