出会い

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リビングに行くと、いい臭いがしてくる おっ今日は、カレーか とテーブルに並んだ食事をみながら座る。 カレーにサラダ、中華スープまである 『じゃあ、頂きましょうか?』 キッチンからお母さんと真由が歩いてくる。 二人が座ると同時に手を合わせ、食べ始める 『・・・そういえば、お父さんは何処? 見かけないんだけど・・・・』 と隼人は、辺りを見渡す 『えっまだだけど・・・』と加代子が返答する 『だって、さっき・・・』 ワン! 言いかけた所で、何かの鳴き声に妨げられる。 えっワンって・・・ おそるおそる鳴き声がした方向へ目を向ける。 柴犬がいた それも、さっき助けた犬によく似ている。 『えっ、何で?・・・』 『さっき、ドアに擦り寄っていたのを見つけたの』 と真由が、犬を抱き抱える。 『かわいいでしょ』 隼人の目の前に差し出す。 『うわあああ・・・』 椅子から、立ち上がり2、3歩後ずさりする。 『どうしたの』 と犬を抱きながら、首を傾げる。 『いや、なんでもない』 平然を装い、元いた場所に座る。 黙って食べ始め、5分経たないうちに、食べ終わる。 それから、食器を片付け、部屋に戻ろうとする。 『あっ・・・』 何かを思い出したように、引き返す。 『 こいつ借りてくわ』 犬の首を掴まえ、持ち上げる。 真由がいいたそうな顔しているので 『後で、返すから・・・』 と付け加えた。
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