第一章

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二人でボールを探し始めたのはいいが、なかなか見つからない。 少しずつ辺りが暗くなって来ているため、男の子には危ない。 「もう日も落ちてきたから明日探さないか?」 「いやだ!あれは…あのボールは…だいじなものだから…」 半分泣き声のような声が返ってきた。 だったらそんなので遊ぶなよ、という気持ちが少しだけあったが流石にこんな必死になってる子には言えないな。 「そっか…」 俺は出来るだけ早く見つけてやろうと辺りを見渡した。 確かここで当たったから跳ね返るとしたら……… 俺は向かいにある木を見てみた。 よく見ると木の枝が少し下がっているような場所が見えた。 俺はその部分に目をこらしてみる。 「あった!!!」 「えっ!どこどこ?」 ボールはその木に引っ掛かっていた。 高さ的に小さい子には見えない所にあったため、男の子には見えないらしい。 俺は大きくジャンプするとボールを手に掴んだ。
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