第一章

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クラスの奴らは楽しそうな笑い声と共に仲のいいグループで集まって雑談を楽しんだり、部活に向かったりとしていた。 部活か…。 「…ふんっ」 つまらなさげに鼻で笑い、そして茶色がかった髪を掻いた。 中学の一時期までは俺も部活に励んでいた。 でも、今は部活なんてやる時間がない。 いや、やろうと思えばできる。 ただやる気がないだけだろう。 部活をやれば嫌でも俺には関わりができてしまう。 夢に向かって飛びたとうとする、青春の2文字が似合う輝いた奴らと…。 先ほど言ったように俺には夢がない。 だから夢に向かって頑張る奴らが嫌いなんだ。 そんな事を考えている俺の周りには誰も寄って来ない。 まるで避けるように俺の半径1メートルくらいに人はいない。 周りの態度を見ればわかるが、嫌われているというより怖がられているのだ。 中学の時についた変な【あだ名】のせいで。 そのため俺はクラス内に友達はいない。 とはいっても友達がいない訳ではない。 この学校にも唯一一人だけクラスは違うが友達はいる。 そいつは………
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