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桐弧の事を忘れたかのように二人は肩を並べ、ある気ながら晩ご飯の話をし始める。
「ひ・と・の・は・な・し・を………聞けーーーーーーーーーー!!!!」
「き、桐弧ぉ~……落ち着いてーーー!!」
二人を見てキレたのか、どこからともなく出した木刀を振りかぶっている。
胡珀は必死で止めに入る。
「はぁ……はぁ……」
「も、もぅ~……そうやってキレるの悪い癖だよ?」
「ごめん……どうしても、ああいうノリは……」
「とりあえず……村長の家に行きましょう?」
「そう…ね」
辺りを見回すと桐弧と胡珀以外は帰ってしまっていた。
むしろ、何事もなかったかのように森の静けさが戻っている。
「はぁ~……この静けさを感じていると、さっきまでの出来事って何だったんだろう……」
「あ、あははは………」
露骨な溜息を吐く桐弧に対して胡珀は乾いた笑いをする。
二人の歩く姿は、ちょっとしたいたずらをして雷おじさんにでも怒られて落ち込んでいる雰囲気を出していた。
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