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(結構骨折箇所が多い……一体何されたんだろう…)
桐弧が判断するだけでも肋が三本は折れている。
ズボンを降ろすと、太股などに刃物で刺したような傷が多く見られる。
顔は所々腫れており、瞼の上なども切っている。
桐弧は切り傷に止血剤を塗り、その上から薬草と包帯を巻き付けていく。
腫れているところには、氷を入れた小さな袋をぶら下げて当てておく。
ある程度の処置を終え、桐弧は怪我人の顔をじっと見つめる。
(この顔の腫れが無かったらどんな顔なんだろう…)
純粋な気持ちで、人間の顔をみることなど無いからよほど気になるのだろう。
上半身を見た限りではすらっとした体型で余分な肉が付いていない。
(…はっ!? 私ったら、何初対面の素性知らずの人の体なんかマジマジと見つめているんだろう)
今自分のしていた行動を思い返し、顔が真っ赤になる。
顔を左右に思いっきり振っていると、ちょうど部屋の引き戸が開いた。
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