第二話

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 ――――――――ヒュッ!  風を切る音がした後、ドスンっ!と鈍い音がし、腕を広げただけと思われた手の行き先は畳を凹ませている。  いつもの事だけど桐弧は心の中で…… (いつ……死んでもおかしくは……無いよね?)  普通に今の裏拳を喰らえば鼻の骨が折れるだけで済むならまだ良いだろうと思っている。  毎回観那を尊敬している桐弧であった。  というよりも、源狼が本能的に勝てないことを理解しているのかもしれない。  仕方がないので、桐弧流の起こし方をすることにした…というよりも、それ以外だと自分が危ないからだ。 「お・き・ろ……このクソ親父!!」  叫びながら桐弧は源狼の腹部めがけてジャンピングエルボーを放つ。  ドスッ!と聞こえは良いが、端から見てると痛々しい音が部屋に響く。  桐弧は一仕事を終えたというような清々しい顔で額の汗を拭う。  源狼は声にもならない叫び声を出しながらお腹を押さえて悶えている。
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