私と大樹

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自分から手を離したのに、寂しくて悲しくて、煙草と飲み物だけで過ごす私を見兼ねてやってきた尚美。 「もー!かな!ご飯食べなきゃダメだよ!ごはん食べに行くよ!」 『えー…行きたくないな。』 「聞こえませーん!今日泊めてね!さぁ!準備して」 『……はぁ~い。』 尚美は、いつもはおっとりしていて優しくて、カナが決めたことだったら。 なんて違うと思っていても極力、私の気持ちを尊重してくれるような子。 そんな尚美が言うってことは相当心配かけてた証拠。 お化粧して近くのご飯屋さんに向かった。 久しぶりの固形物にお腹はビックリしたみたいだけど、ご飯を食べて沢山、泣き言言ってたらこのままじゃダメだと思った。 『尚美。私さ、かっこ悪くても大樹に伝える。好きだって。こんなウダウダしてるの私らしくないよね。』 「うんうん。頑張って!結果は正直わからないけど、いつまでもウジウジしてるのはカナらしくないよ。頑張って!」 『だよね!ウジウジは性に合わない!当たって砕けろ!だね!』 「かなちゃん。砕けちゃダメダメ!でも頑張って」 そうだよ。私は私らしく。 自分が蒔いた種ってグジグジしてたら意味がない。 結局進めないならちゃんて言って砕けたらそこを治して前に進めばいいんだ! そう思ったら少し前を向けた気がした。
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