私と大樹

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「佐藤は、知らないかもしれないけど、大樹君ってみんなから大樹くんかヒロさんって呼ばれてるんだよ。多分背もデカくて昔からのヒロさんのさんまで入れてあだ名みたいな。だから大樹って呼ぶ人ってあんまいないんだよー。大樹くんも凄い好きになって付き合えた人てか。凄い好きになった人1人にしかまだ大樹って呼ばれた事がないんだよねー。って言ってたんだよねー。 そしたら。佐藤が大樹って言ってるじゃんね!」 顔が熱くなる。…なんで別れてからそんなこと知っちゃうかな。 いや…今だからこそ、この有り難みがわかるんだ。 ヤバイ…泣きそう。 大樹…会いたい。 「で。佐藤。当たり?」 『正解。大樹とは付き合ってたよ。でも2.3ヶ月前に私たちは別れたし、今大樹には彼女がいるらしいよ。』 「で。佐藤はもう吹っ切れてんの?」 『吹っ切るも何も彼女いんのに、無理でしょ。しかも私が振り回した様なもんだし。』 「ってことは、佐藤はまだ好きなんだな!」 『好きだよ。別れてから気づいちゃってバカだなって思うけど、でも、いーの。 私の中でちゃんとケジメはつけようと思ってるから。だから、知宏!余計な事しないでよ?』 「わかった!わかった!」 そう言って笑うこの酔っ払い。 釘をさしておかないと嫌な予感がする。 お願いだからこの会話すらお酒の力で忘れてますように。 そう願った。 楽しい時間はあっという間で二次会はカラオケに行くことに。 カラオケまでの道のりを進み予約をする。 やっぱり考えることは同じで大人数の部屋はいっぱい。 しばし、併設されてるゲームセンターで遊んだり話したりして談笑していると 「奏衣ちゃん?」
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