私と大樹

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大樹と別れて、新しい恋をする気にも慣れず…日々を過ごしていたら大樹と私が出会うきっかけになった高校の友達の涼と会った。 涼の実家と大樹の実家はお隣さん。 いわゆる幼馴染というやつ。 そんな、涼は私と同じ高校だった。 初めは、奏衣ちゃん好きだよー!なんて言っていた涼が本当に好きになったのは、私の友達の和美だった。 大樹と私。涼と和美。先に付き合ったのは、涼と和美でそれは仲良くって。涼と和美は小さくてミニチュアカップルって言われてたし、それに比較して182センチはある大樹と167センチはある私はビックカップルなんて言い合いながら楽しく過ごしていた。 それぞれ、別れて別の道に行った4人だけどそれぞれの友達関係は継続していたし、涼と私は同じ大学だったから、たまに会うと話なんかもしていた。 「折角、また想い合っていてくっついたと思ったら、また別れちゃうんだもん。大樹と奏衣ちゃん。なんで君達はすれ違っちゃうのかね?」 『私の意地っ張りじゃない?高校の時だって、今回だって私が大樹を振り回しちゃうんだもん。私なんて恋なんかしなきゃいーんだ。』 そんな捻くれた答えにも涼は、笑って話す。 「もー。そんないじけないの!奏衣ちゃんも新しい恋をみつけなさい!笑って!」 奏衣ちゃんも?…… 心臓がバクバクする。 イヤだ。その先の言葉は聞きたくない。 聞きたくないはずなのに… 『奏衣ちゃんも?大樹、彼女できたのー?』 想いとは裏腹に笑顔と高い声で話す自分は、つくづく意地っ張りだと思う。 自分で聞いちゃったけど… 聞きたくない。 お願い。違うよ。って言って…。 そんな私の想いとは反対な答えが返ってくる。 「なんか、出来たらしいよー。告白されたんだって。初めは悩んだみたいだけど、前に進もうって思ったんだって。」
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