stage01.少女

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stage01.少女

    今、並盛中学校の体育館では、全校生徒による集会が行われている。 一週間後に始まる夏休みに向けて、注意がされているのだろう。 その集会ももうすぐ終わろうとしているのか、生徒が校歌を歌っているのが校舎の屋上にまでよく聞こえてくる。 みーどーり たなーびくー 並盛のー だーいなく小なく なーみがいいー・・・ 雲雀「やっぱりいいね・・・ここの校歌は」 体育館から流れてくる校歌を聞きながら、雲雀は独り校舎の屋上で仰向けになっていた。 「いーつもー 変わーらぬー すーこーやーかー けーなーげ あぁー ともに謳おう 並盛中ー」 雲「!?」 「あ、ごめんなさい。起こした?」 雲「別に寝てなかったけどね。それよりキミ・・・誰?」 突然雲雀の前に現れ並盛中校歌を歌っているその少女は、柵に手をかけ、ゆっくりと振り向いた。 そこには、笑みや怒りといった表情は一切なかった。   
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